精神科・心療内科
精神科・心療内科は、こころの病気や症状を専門に診る診療科です。
うつ病や統合失調症、認知症、産後うつなどの精神疾患の治療を行っています。
主な相談内容
- 落ち込み、不安、イライラ、落ち着かないなどの気分症状
- 幻聴や幻覚などの精神症状
- 物忘れなどの認知症状
- 眠れないあるいは寝過ぎてしまうなどの睡眠症状
- 強迫性障害(強迫症)
- パニック障害などの不安障害
- 脅迫性障害やPTSDなどの心の病気 など
主な診療内容
- 精神科医が診察や検査結果に基づき精神疾患を診断します。
- 疾患や症状に応じた薬物療法を中心に、社会適応能力の向上を図るための指示や助言などもおこないます。
- 症状が重くて外来治療では効果があがらないとき、十分な休養が必要なときには、入院治療が必要になります。
主な治療法

- 薬物療法
- 面談、各種の心理療法(カウンセリング)
- 作業療法
- デイ・ケア
- 訪問看護
- 入院治療 など
こころの病気について
ストレスやこころの病気という言葉をよく耳にするようになり、こころの健康づくりは身近なテーマとなっています。
しかし、こころの健康や病気についての理解はまだ十分とはいえません。
こころの病気に適切に対処し、ご自身や周囲の方たちがこころの病気を抱えても安心して暮らしていくためには、こころの病気を正しく理解することが大切です。まずは、こころの健康や病気について知ることから始めてみましょう。
うつ病
うつ病は、気分が持続的に落ち込み、興味や喜びを感じにくくなる精神的な病気です。通常、疲れやすく、集中力が低下し、睡眠や食欲の変化、さらには自分に対する否定的な考えが強くなることがあります。うつ病は、遺伝的な要因や環境的なストレス、神経伝達物質の不調などが影響することが考えられています。治療には、カウンセリングや薬物療法が効果的です。早期の治療が重要であり、適切なサポートを受けることが回復への第一歩となります。
統合失調症
統合失調症(とうごうしっちょうしょう)は、現実と自分の考えや感覚がうまくかみ合わなくなる精神疾患です。幻覚(実際にはない声が聞こえるなど)や妄想(事実とは異なる強い思い込み)が現れることがあり、考えや感情のコントロールが難しくなることもあります。原因は完全にはわかっていませんが、脳の働きやストレスが関係していると考えられています。治療には薬物療法や心理社会的なサポートが重要で、適切な治療を受ければ症状をコントロールしながら生活することが可能です。
認知症
認知症(にんちしょう)は、脳の働きが低下し、記憶や判断力などが衰える病気です。主な原因はアルツハイマー病や脳血管の障害で、徐々に日常生活に支障をきたします。症状として、物忘れがひどくなる、時間や場所がわからなくなる、性格や行動が変わることなどがあります。現在のところ完全に治す方法はありませんが、薬やリハビリで進行を遅らせることができます。周囲の理解とサポートがとても大切な病気です。
産後うつ
産後うつは、出産後に女性が経験する可能性がある精神的な疾患で、主に気分の落ち込みや不安、疲れやすさなどの症状が現れます。ホルモンバランスの変化、睡眠不足、育児のプレッシャーなどが原因とされています。産後うつは、適切な支援と治療を受けることで改善が可能です。
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害(そうきょくせいしょうがい)は、気分が大きく変動する精神疾患です。気分が異常に高まる「躁(そう)状態」と、ひどく落ち込む「うつ状態」を繰り返します。躁状態のときは、活動的になりすぎたり、衝動的な行動をとったりすることがあります。一方、うつ状態では無気力になり、日常生活が困難になることもあります。治療には薬物療法や心理療法があり、適切な治療を受けることで症状をコントロールできます。
強迫性障害
強迫性障害(OCD)は、特定の考えやイメージ(強迫観念)が繰り返し頭に浮かび、それに対処するために特定の行動や儀式(強迫行動)を行わずにはいられなくなる精神的な障害です。例えば、手洗いや確認行動が繰り返されることがあります。これらの行動は、一時的に不安を軽減することがあっても、長期的には生活に支障をきたします。強迫性障害は、遺伝や脳の働きに関わる要因が影響していると考えられています。治療には、認知行動療法や薬物療法が効果的です。
摂食障害
摂食障害は、食事に対する異常な思考や行動が特徴的な精神的な障害です。代表的なものには、過食症(過食とその後の不安を避けるために嘔吐や過度な運動を行う)や拒食症(極端に食事を制限し、体重が危険なレベルにまで減少する)があります。これらの障害は、身体的な健康に深刻な影響を与えるだけでなく、精神的な苦痛も伴います。摂食障害は、自己評価や体重への過剰なこだわりが関わっていることが多く、治療にはカウンセリングや薬物療法が有効です。早期の支援が回復に向けた重要なステップです。
不安症
不安症(ふあんしょう)は、強い不安や心配が続き、日常生活に支障をきたす精神疾患です。普通の不安と違い、原因がはっきりしない場合でも過度に心配し、落ち着かなくなることがあります。代表的なものに全般性不安障害(GAD)、パニック障害、社交不安症などがあります。症状として、動悸(どうき)や息苦しさ、めまい、不眠などが現れることもあります。治療には、薬物療法や認知行動療法(CBT)が効果的とされ、適切な対応で症状を和らげることが可能です。
不眠症(睡眠障害)
不眠症(ふみんしょう)は、十分な睡眠がとれず、日中の生活に支障をきたす状態です。寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚める「早朝覚醒」などのタイプがあります。ストレスや生活習慣の乱れが原因となることが多く、慢性化すると心身の不調につながることもあります。治療には、生活習慣の見直しやリラクゼーション、必要に応じて薬物療法が行われます。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)
PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、強い恐怖や衝撃的な出来事を経験した後に、その記憶がフラッシュバックしたり、不安や過敏な反応が続いたりする精神的な障害です。トラウマとなった出来事を思い出すと強い苦痛を感じ、日常生活に支障をきたすことがあります。
発達障害(神経発達症)
発達障害(はったつしょうがい)は、先天的な脳の特性によって、コミュニケーションや行動、学習などに困難が生じる障害の総称です。主なタイプには、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)などがあります。特性として、対人関係が苦手、集中力が続かない、特定のことに強いこだわりを持つなどが見られます。生まれつきの特性なので治るものではありませんが、環境の調整や支援によって、得意なことを活かしながら生活することができます。
※児童・思春期の方は連携医療機関への紹介を行います。
精神科医のご紹介
院長 吉澤正夫
出身大学 | 群馬大学 |
資格 | 精神保健指定医 日本精神神経学会 精神科専門医 |
副院長 柄澤弘幸
出身大学 | 群馬大学 |
資格 | 精神保健指定医 日本精神神経学会 精神科専門医 日本小児精神神経学会 日本小児精神神経学会認定医 |
人見力弥
出身大学 | 群馬大学 |
資格 | 精神保健指定医 日本精神神経学会 精神科専門医 日本精神神経学会 精神科専門医制指導医 |